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COLUMN — 退職交渉・入社までの進め方

「退職まで3ヶ月以上かかります」は長すぎる|退職交渉と引き継ぎの適正期間

転職が決まったあと、「引き継ぎがあるので退職まで3ヶ月以上」と考える方は多い。でも、3,000名以上の相談を受けてきた経験から言うと、それは長すぎます。真面目な人ほど陥る退職交渉の落とし穴と、円満に短く終わらせる進め方をまとめました。

公開日 2026-10-27執筆:株式会社Cross Road 代表取締役 山田真裕

この記事は、代表・山田がLinkedInに投稿し21,000件以上のインプレッションがあった内容を加筆・再構成したものです。元の投稿はこちら。

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「退職まで3ヶ月」は長すぎる

「引き継ぎがあるので、退職までは3ヶ月以上かかります」。転職相談をしていると、かなりの確率でこの言葉を聞きます。ハッキリ言って、3ヶ月は長すぎます。

通常は、有給消化を含めても1〜1.5ヶ月、せいぜい2ヶ月以内がスタンダードです。これは人材紹介の現場で15年、3,000名以上の相談を受けてきた中での、かなりはっきりした相場感です。

もちろん、立つ鳥跡を濁さず。最低限の引き継ぎと円満な退職は大前提です。ただ「辞める会社のために頑張りすぎる」ことには、あまり意味がありません。

なぜ真面目な人ほど長引かせてしまうのか

「3ヶ月は必要です」と言うのは、真面目な方ほど多いです。お客様に迷惑をかけたくない、同僚に負担を残したくない、後任が育つまで見届けたい。その気持ち自体は、本当に立派だと思います。

ただ、その真面目さが向いている先は「今の会社」であって、「これからの自分」ではありません。転職を決めたのに、エネルギーの大半を辞める会社に注ぎ続けている状態です。

長居するほうが、むしろ不誠実になる

少し想像してみてください。「辞めます」と伝えたあと、その会社に2ヶ月、3ヶ月と居続ける自分を。その状態で、現職のメンバーやお客様に、これまでとまったく同じ熱量で、誠実に向き合い続けられるでしょうか。

気持ちはもう次に向いているのに、身体だけ残っている。それは会社にとっても、お客様にとっても、そして自分にとっても、いい状態ではありません。だらだらと長居することのほうが、よっぽど不誠実になってしまうのです。

転職先にとっても同じです。採用側は欠員や増員の計画で動いているので、入社が3ヶ月先になると、他の候補者を優先せざるを得ないことがあります。せっかく掴んだ内定を、退職交渉の長さで失うのはもったいない。

「自分が抜けたら困る」は、だいたい思い込み

「自分が抜けたら現場が困る」。これは、だいたいの場合、本人が思っているほどではありません。

面白いのが、ハイクラスの方、役職が上の方ほど、退職交渉はスパッときれいに終わらせるということ。3,000件以上の相談を受けてきて、これはかなりはっきりした傾向です。

組織というのは、1人2人抜けたところで回るようにできています。どんな役職であっても、です。創業者が去ったあとも成長し続けた会社なんて、いくらでもあります。少し厳しい言い方をすると、そこは自惚れなくて大丈夫。安心して次に進んでいいんです。

円満に、短く終わらせる退職交渉の進め方

  1. 内定承諾の前に、退職までの期間を見積もる──就業規則の「何ヶ月前までに申し出る」を確認し、入社日は現実的な日付で企業と調整します。
  2. 退職の意思は、直属の上司に、結論から伝える──「相談」ではなく「報告」として。退職日を先に示し、引き継ぎは「その日までに完了させる」と伝えます。
  3. 引き継ぎは「資料を残すこと」までが責任──業務一覧、進行中案件の状況、連絡先、注意点を文書にして提出すれば、本人の責任は果たしています。後任が育つまで見届ける必要はありません。
  4. 退職届で日付を確定させる──口頭だけだと延ばされがちです。書面で退職日を確定させ、有給の残日数も人事に確認します。
  5. カウンターオファーには、決めた理由に立ち返る──引き留めで条件が上がることはあります。ただ、転職を決めた理由が条件だけでなかったなら、その理由は残ったままです。

基本的には、転職すると決めたら即断即決。すぐに次の会社に移るのが鉄則です。退職交渉で揉めそうなときは、エージェントに相談してください。「どう伝えるか」「どこまでが自分の責任か」を一緒に整理できます。

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よくある質問

Q. 退職の意思は、入社日のどれくらい前に伝えるべきですか?

法律上は2週間前で足りますが、実務上は1〜1.5ヶ月前が標準です。就業規則に「1ヶ月前」「2ヶ月前」と書かれていることがあるので、まず確認してください。内定承諾の前に退職までの期間を見積もり、入社日はそれを踏まえて企業と調整します。

Q. 引き継ぎが終わらないと言われて退職日を延ばされそうです。どうすればいいですか?

引き継ぎは「資料と説明を用意すること」までが本人の責任で、後任が育つまで残ることではありません。引き継ぎ資料を作って提出し、退職日を書面(退職届)で確定させてください。内定先の入社日が決まっていることを伝えると、話が前に進みやすくなります。

Q. 有給休暇は退職前に全部使えますか?

原則として使えます。会社は時季変更権を持ちますが、退職日が決まっている場合は変更できる余地がないため、消化を拒否することは実質できません。退職日から逆算して最終出社日を決め、残日数を人事に確認しておきましょう。

Q. 転職先に「入社は3ヶ月後」と伝えたら不利になりますか?

なる場合があります。採用側は欠員や増員の計画で動いているため、入社が3ヶ月先だと他の候補者を優先されることがあります。退職交渉の見通しを早めに立て、現実的な入社日を提示することが大切です。

株式会社Cross Road 代表取締役 山田真裕

山田 真裕
株式会社Cross Road 代表取締役。人材紹介ひとすじ15年、うち人材業界特化の転職支援10年。前職のハイクラス向け大手人材紹介会社では人材業界向け紹介チームの立ち上げを担当し、2019年に独立。これまでに3,000名以上の転職相談に対応。
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