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COLUMN — 人材業界からの転職

人材営業(人材紹介・派遣)からの転職先|同業他社・事業会社の人事・RPO・HRTech、経験はどこで活きるか

人材紹介・人材派遣の営業を経験した方が次に選ぶ道は、同業他社・事業会社の人事・RPO・HRTechの4つに集約されます。それぞれで何が評価され、年収はどう変わるのか。3,000名以上の相談から見えてきた傾向と、辞める前に整理すべきことをまとめました。

公開日 2026-10-21執筆:株式会社Cross Road 代表取締役 山田真裕

人材営業からの転職先、4つの選択肢

人材紹介・人材派遣で営業(RA・CA・両面型・コーディネーター)を経験した方の転職先は、大きく4つに分かれます。当社に寄せられるご相談も、ほぼこの4つのどれかです。

転職先 評価される経験 年収の傾向 向いている人
同業他社 決定実績・粗利、担当領域、開拓力 固定給が上がる、または歩合率が上がる 仕事自体は好きだが、会社・制度・領域を変えたい人
事業会社の採用人事 採用実務の全体像、エージェント・媒体の使い方、面接の見極め インセンティブ分は減るが、固定給は同水準〜 数字より「自社の人を増やす・育てる」に関わりたい人
RPO(採用代行) 採用オペレーションの設計・運用、母集団形成、複数案件の同時進行 人材業界と近い水準 採用の仕組みづくりが好きな人、コーディネーター経験者
HRTechのセールス・CS 人材業界の顧客理解、法人営業力、採用課題の言語化 SaaS営業の設計(固定+賞与)、上場企業なら株式報酬も プロダクトで業界を変えたい人、法人営業が得意な人

同業他社(別の人材紹介・派遣会社)へ

「人材紹介はやりたくない」と相談に来られた方が、話していくうちに「嫌なのは会社の評価制度や扱う領域であって、仕事そのものではなかった」と気づくことは珍しくありません。人材業界は会社ごとの違いが非常に大きく、同じ「人材紹介」でも次の点で働き方が変わります。

  • 領域──総合型か、業界・職種特化か。特化型は単価が高く、専門性が評価に直結する。
  • 分業か両面か──CA/RA分業は役割が明確で安定、両面型は裁量と年収の上振れが大きい。
  • 集客の仕組み──会社が候補者・求人を供給するか、自分で開拓するか。
  • 評価制度──粗利ベースか人数ベースか、固定給の比率。詳しくはインセンティブ制度と相場にまとめています。

同業への転職では、決定実績と粗利が職務経歴書の中心になります。数字の背景(扱う年収帯、担当した求人の種類、集客の仕組み)まで説明できると、評価が安定します。

事業会社の採用人事へ

人材業界の経験者が事業会社の採用担当に転職するケースは、ここ数年で明らかに増えています。採用に力を入れる企業ほど「エージェントの使い方が分かる」「候補者が何を見て辞退するか分かる」人材を求めているからです。

一方で、注意点もあります。

  • 人事の仕事は採用だけではなく、制度・労務・育成・組織開発まで広い。最初は採用担当からの入り口が中心で、人事全般への広がりは入社後の動き方次第。
  • 人材紹介のインセンティブがなくなるため、達成時年収と比べると下がって見える。固定給ベースで比較する。
  • 「自社の採用」は、エージェント時代のように複数企業に分散できない。採用が難しい会社では、成果が出にくい。

当社では、人材業界出身者を採用担当として求める事業会社の求人もお預かりしています。多くは経営者・人事責任者から直接いただいている求人で、どんな人事チームなのか、採用の難易度はどうかまで含めてお伝えできます。

RPO(採用代行)・HRTechへ

RPO(採用代行)

クライアント企業の採用業務を、母集団形成からスカウト、日程調整、面接設計まで代行する仕事です。人材紹介のように「決める」よりも、採用の仕組みを「回す・改善する」ことに価値があります。派遣のコーディネーター経験者、複数案件を同時に進めるのが得意な人と相性が良く、ここ数年、専門のRPO企業が増えて採用も活発です。

HRTechのセールス・カスタマーサクセス

採用管理システム、ダイレクトリクルーティング媒体、人事評価ツールなどを、企業や人材会社に提案・導入支援する仕事です。人材業界の顧客課題を肌で知っていることが最大の強みになります。報酬はSaaS営業の設計(固定給+四半期賞与)が多く、人材紹介のような大きな歩合はありませんが、会社の成長に応じたストックオプション等がある場合もあります。

辞める前に整理したい「何が嫌なのか」

当社の面談でよくあるのが、「人材紹介歴10年です。でも、もう人材紹介はやりたくないんです。ただし年収は今と同じくらいで」というご相談です。正直に言うと、これはプロ野球選手が「明日からサッカー選手になりたい。でも年俸は今のままで」と言うのに近い話です。

だからこそ、まず「今の仕事の、何が嫌なのか」の解像度を上げることをおすすめしています。

  • 仕事内容が嫌(候補者対応、数字を追うこと)→ 人事・RPO・HRTechなど、役割を変える転職。
  • 会社・上司・評価制度が嫌 → 同業他社で解決することが多い。10年分の資産を捨てずに済む。
  • 領域・単価が合わない → 特化型エージェントや、ハイクラス領域への転職。
  • 働き方(残業・リモート)が合わない → 会社選びの条件を変えるだけで解決する場合も。

環境の一部が嫌なだけなら、10年分の資産ごと捨てるのはもったいない。逆に、仕事そのものが合っていないなら、早く動いたほうがいい。どちらなのかは、話してみると意外とすぐに分かります。

同業には、相談しづらい。だから、ここ。

人材業界の中の人が、同じ業界の人に相談するのは気を遣うものです。当社は人材業界の転職だけを扱っているので、業界事情を一から説明する必要がなく、「どこに知られたくないか」まで含めて秘密厳守でお話しできます。→ 転職支援サービスについて

よくある質問

Q. 人材業界の営業経験は、事業会社の人事にどう評価されますか?

採用の実務(求人設計、媒体・エージェントの使い方、面接の見極め、内定後のフォロー)をすでに知っている点が最も評価されます。特に「エージェント側から見た採用がうまい会社・下手な会社」を知っていることは、人事としての即戦力性につながります。一方で、制度・労務・育成など採用以外の人事領域は未経験として見られるため、最初は採用担当・採用マネージャーからの入り口が中心です。

Q. 人材業界から異業種へ転職すると、年収は下がりますか?

事業会社の人事では、人材紹介のインセンティブ分がなくなるため、達成時年収と比べると下がるケースが多いです。ただし固定給ベースで比べると同水準〜上がる例もあります。RPOやHRTechセールスは人材業界と近い報酬設計のため、大きく下がることは少ない傾向です。

Q. 「もう人材紹介はやりたくない」と思っています。相談しても大丈夫ですか?

はい。実際、当社へのご相談の多くは「同業に戻るかどうか迷っている」「人事やRPOに移りたい」というものです。何が嫌なのか(仕事内容なのか、会社なのか、評価制度なのか)を整理すると、同業の別の会社で解決することも、異業種が正解のこともあります。結論を決めてから相談する必要はありません。

Q. 人材派遣のコーディネーター・営業からも、人事やRPOへ転職できますか?

できます。派遣の営業・コーディネーターは、短期間で多数の就業マッチングを回す経験があり、採用オペレーションを設計・運用するRPOや、採用人数の多い事業会社の採用担当と相性が良いです。

株式会社Cross Road 代表取締役 山田真裕

山田 真裕
株式会社Cross Road 代表取締役。人材紹介ひとすじ15年、うち人材業界特化の転職支援10年。前職のハイクラス向け大手人材紹介会社では人材業界向け紹介チームの立ち上げを担当し、2019年に独立。これまでに3,000名以上の転職相談に対応。
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